「まぶしい」「疲れる」は気のせいじゃないかもしれません
「蛍光灯の光が苦手」
「スマホの画面を見ていると目や頭が疲れる」
「車のヘッドライトがまぶしくてつらい」
このように、周囲の人には気にならない光を「強すぎる」「刺激がつらい」と感じることはありませんか?
HSP(Highly Sensitive Person)と呼ばれる人の中には、光や音、においなどの刺激を強く受け取る人がいます。HSPの光への敏感さは、日常生活で疲れやすい、頭痛が起こる、集中しにくいといった悩みにつながることもあります。
ただし、ここで大切なのは、「HSP=視覚過敏」ということではないという点です。HSPは医学的な病名ではなく、「感覚処理感受性(SPS)」という気質を指す概念です。
HSPの私が光を苦手だと感じる理由
私自身も、昔から「光」に対して少し独特な感覚がありました。
私は、蛍光灯が苦手です。
子どものころから、蛍光灯の下に長時間いると頭痛がすることがありました。
そして、もう一つ変わった習性があります。
お風呂に入るとき、脱衣場や廊下の電気はつけるのに、お風呂場の電気はつけずに入浴するんです。
子どものころから、お風呂場で電気をつけて入るのが苦手でした。
母からは、
「電気つけなさい!」
と、よく怒られていました。笑
でも、大人になった今でも、この癖は抜けません。
「なんで私はこんなに光が苦手なんだろう?」
そう思って調べてみると、HSPに関連する研究では、
刺激をより細かく捉えたり、深く処理したりする傾向と脳活動との関連が研究されています。
実際、感覚処理感受性(SPS)が高い人ほど、視覚情報の小さな変化を検出する課題で、視覚情報の高次処理に関わる脳領域の活動が強くみられた研究があります。
また、別の脳画像研究では、SPSの高さと、注意・意識・感覚情報の統合などに関わる領域の活動との関連も報告されています。
つまり、「光が気になる」という感覚を、単純に「気にしすぎ」「神経質」と片付ける必要はありません。
刺激をどのように受け取り、処理するかには、個人差がある。
それが現在の研究から分かってきています。
HSPが光をまぶしく感じるときの対策
だからこそ、無理に光に慣れようとするより、
自分に入ってくる刺激の量を調整することも大切です。
例えば、次のような方法があります。
・スマートフォンやPCの明るさを下げる
・ダークモードを利用する
・可能なら照明の直下を避ける
・屋外ではまぶしさに合わせてサングラスなどを使用する
・疲れたときは数分間目を閉じ、視覚情報を減らす
・画面を見るときは適度に休憩を取る
・自宅では間接照明など、刺激の少ない照明を選ぶ
すべてを一度に実践する必要はありません。自分が特にまぶしいと感じる場面を振り返り、取り入れやすい対策から試してみましょう。
ちなみに私は、LINEのトーク画面はもちろん、ネットのブラウザ画面やInstagramの背景、
車のナビの照度など、変更できるものはすべて、
“ダークモード”の設定にして、黒色に変えてます。
「HSPだから」と決めつけないことも大切
「みんなは平気なのに、どうして私はつらいんだろう?」
そう感じているなら、まずは自分の感覚を否定しないこと。
あなたの「まぶしい」「疲れる」という感覚には、ちゃんと理由があるのかもしれません。
ただし、**強い光で頻繁に頭痛が起こる場合や、急に光がつらくなった場合は、HSPだけが原因とは限りません。**片頭痛など、別の原因による光過敏もあります。
「HSPだから仕方ない」と決めつけず、症状が強い場合や長く続く場合は、眼科や脳神経内科などの医療機関に相談することも大切です。目の痛み、視力の変化、吐き気、強い頭痛などを伴う場合は、早めに受診しましょう。
自分に合った「光の量」を見つけよう
自分が心地よく過ごせる「光の量」を探すこと。
それも、HSPと付き合っていくための大切な工夫の一つなのかもしれません。
光をまぶしく感じる自分を責めるのではなく、照明や画面の明るさ、休憩の取り方などを調整しながら、無理なく過ごせる環境を整えていきましょう。
※「光が苦手=HSP」と断定しない構成にしたのも重要です。2022年の日本人600人を対象とした研究では、SPSの高さと複数の外受容感覚における過敏性との関連が報告されていますが、これはHSPが特定の感覚過敏を必ず持つことを意味するものではありません。
【情報源】
PubMed:Sensory processing sensitivity: theory, evidence, and directions
PubMed:The trait of sensory processing sensitivity and neural responses to changes in visual scenes
PubMed:The highly sensitive brain
PubMed:Subjective Sensitivity to Exteroceptive and Interoceptive processing in Highly Sensitive Person


